ホーム

導入事例

“クローン常務”で、「聞きづらい」がなくなった 豊四季不動産が取り組んだ、役員ひとりへの判断集中の解消

“クローン常務”で、「聞きづらい」がなくなった
豊四季不動産が取り組んだ、役員ひとりへの判断集中の解消

課題

・社内からの相談と判断依頼が、常務取締役ひとりに集中していた
・仕入れの判断から用語の確認まで、1日10〜20件、多い週で100件近く
・本人が多忙で、従業員側も「聞きづらい」状態だった
・業界未経験で採用した事務メンバーを教える時間が取れなかった

対応策

・マニュアルや社内規程ではなく、常務本人の判断基準をzoobaに読み込ませた
・素材はSlackに残していた日々のやり取り
・不変の判断基準(定数)と、時期で変わる情報(変数)を分けて設計
・人事や評価など、回答させない範囲もあわせて設計

効果

・「聞きやすくなった」の声が挙がり、相談量は体感でおよそ2倍に
・一次対応をzoobaが担い、本人の対応件数が減った
・常務には、本当に判断が必要なものだけが上がるようになった
・Slackで「これ変えといて」と伝えるだけで回答が更新される

「この物件はいくらで買うべきか」「この費用はどう見るべきか」

株式会社豊四季不動産では、社内のこうした相談にzoobaが答えています。返ってくるのは、常務取締役の森 太郎さんがこれまで下してきた判断そのものです。森さんが自分の考え方を、そのまま読み込ませたからです。

言ってみれば“クローン常務”。なぜつくったのか、どうやってつくったのか、森さんに伺いました。

【お話を伺った方】
森 太郎さん
株式会社豊四季不動産
常務取締役

株式会社豊四季不動産  常務取締役 森 太郎さん

柏を母体に、不動産の買取再販を伸ばす会社

Q: まず、御社の事業内容を教えてください。

森さん:当社、株式会社豊四季不動産と申しまして、2021年5月設立の会社になります。事業内容としましては、不動産の売買仲介、あとは単純な売買、賃貸仲介、賃貸の管理、それに付随するコンサルティング業です。特に売上において比率が高いのは不動産売買事業になっております。

買って、自分で加工、付加価値をつけて売却し、その時の売却益を収益源としているのが今の実態です。

Q: 取引の相手はどのような方が多いのでしょうか。

森さん:売主は個人の方だったり、一般事業法人だったりするんですけども、弊社で買い取った後は、それを最終的にエンドユーザーさんに届ける不動産会社さんに納めさせていただく。そういうBtoBが多いです。

部署も、東京支店は法人営業部、柏は賃貸管理部とリテール営業部という形で、法人と個人で分けています。

Q: いま力を入れているのはどのあたりですか。

森さん:柏支店を新たに開設し、4月から柏駅前に一つ事務所を作ったんですけど、そこで一般の個人の方の居住用不動産の売買仲介業を行っています。今、採用を含めて力を入れており、人員拡大中です。

会社の強みとしては、千葉県柏市が母体なんで、千葉県の不動産に精通しているだろうというところ。この柏の方から、日本全国の不動産だったり、不動産ニーズに対してお答えしていきたい。社是みたいなものに関しては、「とよしきから日本を良くする」というところをうたっております。

Q: 森さんご自身のご経歴と、担当されている領域を教えてください。

森さん:肩書きにつきましては、現在常務取締役ということで、買取再販事業の営業責任者をさせていただいています。

私自身は大学卒業後から一貫して不動産業界に従事していまして、豊四季不動産で4社目になるんですけども、最初は個人のお客様向けの売買仲介業に従事して、その後、法人の領域に入っていきました。企業不動産のコンサルティング兼売買仲介をやる会社にいて、そこから物流不動産専門の不動産会社に転職をして、今ここに至っています。

Slackにいる、“クローン常務”

豊四季不動産がzooba AIに読み込ませたのは、製品マニュアルでも社内規程でもなく、常務本人の判断基準でした。実際にどんなやり取りが起きているのか。

Q: 実際には、どのような相談に答えているのですか。

森さん:基準に基づいて、あれでこうで、と回答させています。

多いのは仕入れの話ですね。社内で決めた基準を確認してね、みたいなことを参照させているわけです。

Q: 回答の口調も、森さんに寄せているのでしょうか。

森さん:はい。この辺は僕の言葉っぽいことを言うんですよ。「ありがたいわ」とか「ちょっと待って」とか。

「忙しそうで聞きづらい」が、判断を止めていた

答えられる人がひとりしかいない。その人は忙しい。だから周りは聞けない。導入前の豊四季不動産で起きていたのは、そういう状態でした。

Q: 導入前、どのような課題がありましたか。

森さん:私が事業責任者みたいな部分があるので、営業マンもそうですし、事務員もそうだし、いろんな判断を求められるところがある。ただ、プレイングマネージャーなので、そういうのに回答する時間がなかなか取れない。

かつ、忙しくしているので、従業員が聞きづらいみたいな、心理的な部分があったのかなと。上長が忙しくしている時に、質問しづらい、相談しづらい、報告しづらいみたいなのがやっぱりあるんじゃないかなって思って。

Q: どのくらいの量が来ていたのでしょうか。

森さん:口頭も含めて、1日10件から20件ぐらいは、僕ひとりに来ていて。多い週だと100件ぐらい。

そのうちの、正直7、8割ぐらいは調べたら分かるみたいな話とか、これは自分で考えてほしいなみたいな部分もあるんですけど、やっぱり未経験の方だったりとか、うち独自の考え方とかもあるんで、それは聞いてくれないと分からない。

それに対して嫌な気持ちとかはないんですけど、ちょっと時間取られがちだなっていうのはあったんですよね。

Q: 事務メンバーの方は、不動産業界のご経験は。

森さん:営業推進部の事務員たちは不動産業界に未経験で採用してたんで、いろんな用語をちょっと教えないといけない。手取り足取り本当はやってあげたかったんですけど、なかなか時間が取れなくて。

「質問してね」ということも言ってたんですけど、実態としては質問しづらいみたいな声も本音として聞けた瞬間があったんで、じゃあもうちょっと質問しやすいように、というのもあり。

「とよしきから日本を良くする」千葉県柏市を母体に、売買仲介・買取再販・賃貸管理を手がける豊四季不動産

最初は自作。Slackを巡回するだけで使用量が尽きた

増員でも仕組み化でもなく、森さんが選んだのは「自分をもう一人つくる」ことでした。着手は自作から始まっています。

Q: 最初はご自身でAIを作られたと伺いました。

森さん:4月に、AIが従業員の質問とか相談に答えるみたいな事例を見て。さらにClaudeでそんなAIボットが作れるらしいと聞いて、すぐに自分で作ったんです。

Slackに連携させて、従業員が特定のメンションをしたら反応するみたいなところまで作って、日々巡回させていたんですよ、プロトタイプで。

Q: うまくいきましたか。

森さん:できたと思ってたんですけど、巡回するのにめちゃくちゃトークン容量を食ったんですよね。定期巡回させていると、Slackの各スレッドを全部見て回るみたいなのが毎回生じて、この読み込み量が半端じゃない。いくら課金しても足りないみたいな感じになって。

いろいろ試行錯誤したんですけど、うまい手がなかなか出てこなくて。その時に御社のサービスが出てきたんです。

Q: 選定の決め手はどこにありましたか。

森さん:僕の考え方をMarkdown化して、それをナレッジとして読み取らせる。その発信経路、要するにどういうシステムを経由してSlackに落とし込むかというところが、他のサービスだと結構複雑で、料金も結構かかる。

一方で御社は、ここをかなり単純化できる。

他社の仕組みだとボット側にMarkdownを全部読み込ませて、この間にシステムを待機させて、そこを経由してSlackに入れて、という部分がある。これが一切なくなる。経路の簡略化みたいなのができるという点が非常に良かったですね。

あとは、勝手に更新ができる。社内であった発信に対する回答とか補足とかをすると、勝手にナレッジの内容が良くなっていく、蓄積されていくっていうのが、決め手だったかなと認識しています。

素材は、Slackに残っていた自分の言葉

“クローン常務”のために、新しく資料を書き起こしたわけではありません。素材はすでに社内にありました。読み込ませる前には、変わらない判断の軸と、時期によって動く数字を分けています。

Q: 自分の判断基準を、どうやってAIに渡したのですか。

森さん:まずClaudeを使って、Slackを読み込ませました。

ちょっと会社の僕の方針として、基本Slackで相談しなさいと。口頭で相談してもいいけども、全部記録を残しなさいと。「言った言わない」が不動産業界ではトラブルになるので、そういうのを防ぐ体制を馴染ませたいというのもあって。口頭で言った後も「リマインドで残します」「こういうこと言いましたからこの日までお願いします」というのを全部Slackに入れてたんで、読み込ませる量がいっぱいあったんですよね。

それを読み込ませるだけで、かなり僕の思想とか、従業員指導の文書がそこにあった状態でした。

Q: 整理するうえで意識したことはありますか。

森さん:不変の判断基準の部分を結構作ったんです。

細かく書いていかないといけないのは、マーケット感とか、変数的なところの考え方。ある経費について、ざっくりこのぐらい、この作業はいくらみたいなのが、時期によって変わったりするじゃないですか。そこをちょこちょこアップデートしている感じで。

“クローン常務”に、言わせてはいけないこと

森さんが最も注意深く検討したのは、答えさせる内容ではなく、答えさせない範囲でした。

Q: 導入時に一番苦労された点を教えてください。

森さん:これは、回答しちゃいけないことの判断です。

人に関すること、評価に関することは回答しない、というルールを決めるじゃないですか。ただやはりAIなので、聞き方によってはルールをすり抜けてしまうことがある。そこの対策にすごい時間を使いましたね。

Q: どうやって塞いでいったのですか。

森さん:逆にClaudeに、こういう質問の時に抜け落ちないかどうか、全部出して!みたいな感じで出させて。それを一つ一つ潰していきました。

日常の業務で使うSlackから、気になったことをその場で相談できる。

“クローン常務”ができて、社員が聞くようになった

相談は減りませんでした。むしろ倍に増えています。それでも森さんの手は空きました。

Q: 導入後、どのような変化がありましたか。

森さん:まず、物理的に相談量が増えたなっていう。

もっと発信してほしい、もっと報告してほしいし、もっと相談してほしいし、分からないことはどんどん聞いてほしいっていうのが僕のスタンスだったんですけど、それが目に見えて多くなりました。

Q: 従業員の方からの声はありましたか。

森さん:「相談しやすくなりました」「聞きやすくなった」みたいなのがちらほらという感じですかね。

僕も「zoobaに聞いて」とか、「その判断はAIでできるからAIにしてください」とか、毎日言ってる感じで。

Q: 相談の総量はどのくらい変わりましたか。

森さん:体感になりますが、およそ倍ぐらいになった感覚です。

Q: 森さんご自身の負担はいかがですか。

森さん:量が増えて、でもそれに対して僕が応答する数が減ったので、明確に元々の課題が解決されたなっていう感覚があります。

事業の判断に関しても、今まで僕が「こうじゃないんじゃない」と言ってたのをAIがやってくれるので、減りました。それを経て、特に重要な相談がリアルに僕の方に上がってくるようになったので、よかったです。

Q: 一般的には問い合わせの数を減らすことが目的になりがちですが、
増えたことをポジティブに捉えられているのが印象的です。

森さん:なんで質問が増えた方がいいっていう、システム系の発想と違うかというと、不動産特有かもしれないですけど、サービス対象である不動産が同じもの一つもない。

それを持ってる人も、買いたい人も、借りたい人も、全員違う状況、違う人なので、ケーススタディは多ければ多いほどいい。ナレッジ化するという意味においては。

“クローン常務”は、運用しながら本人に近づいていく

つくって終わりではありません。日々の運用の中で、回答は本人に近づいていきます。

Q: 回答の更新はどのように行っていますか。

森さん:管理画面で回答が不十分だったものに対して修正するのと、面倒くさい時はSlackの中で「これちょっと変えといて」みたいな指示出しをして。

「更新しといて」ってSlackに入れたら「更新しました」となって、「以後こういうふうに回答します」みたいになる。Slack上での修正と、管理画面での修正の2つで、だんだん直しています。

これからは、業務の流れの中にどう組み込むか

一次対応は任せられるようになりました。森さんが次に考えているのは、これをどこまで仕組みに入れるかです。

Q: 今後の課題として考えていることはありますか。

森さん:この手のツールって、あっても使わないといけない、正しく運用しないといけないというところがあって。今はかなりフリーハンドで「使ってね」と言っているぐらいなので、そこをもう少し突き詰められると、もっと良くなるかなと思っています。

一番なのは、仕組みの中に入れ込んでしまうこと。業務フローの中にAIを入れるとか。ただ、ケースバイケースの事業なので、そこを窓口にしてフィルターにしてしまうと、本当は投資すべきだった、本当はこうすべきだった、みたいな判断ができなくなってしまう。運用の中にどこまでルールとして組み込むかが、ある種の課題ですね。

Q: zoobaに期待することはありますか。

森さん:回答にプラスワンでコメントを付けてくれるといいなと思っていて。AI独自の見方とか、「ここ気づいてないですよ」とアラートを出すとか。抜け落ちている視点について一言触れてほしいと思ってます。

ちょっとオーバースペックかもしれないですけど、より人間らしい回答をしてくれると、さらに従業員が質問しやすいかなと思っています。

豊四季不動産では、情報システム部門が主導し、2026年9月からzoobaのSaaS・IT資産管理の活用も始めています。

判断が一人に集中している状態は、その人が優秀であるほど深刻になります。増員しても、判断基準までは引き継がれません。周りは「忙しそうだから」と聞くのをやめ、聞かないまま案件が進んでしまいます。

豊四季不動産が選んだのは、判断そのものを複製すること。
素材は特別に用意したものではなく、日々Slackに残していた自分の言葉でした。


■株式会社豊四季不動産
https://toyofu.jp/
社名:株式会社豊四季不動産
代表者:葉梨 貴裕
設立:2021年5月
資本金:1,000万円

本社所在地:〒277-0862 千葉県柏市篠籠田1400-13
拠点:本社(千葉県柏市篠籠田)
柏支店(千葉県柏市柏2-2-2 浅野ビル4F)
東京支店(東京都千代田区神田和泉町1-7-2 S-Glanz AKIHABARA 5階)
豊四季駅前店(千葉県柏市豊四季159-3/完全予約制)

事業内容:不動産の売買仲介、買取再販、賃貸仲介・管理、不動産コンサルティング

会社名:

株式会社豊四季不動産

業種:

不動産業

都道府県:

千葉県・東京都

課題:

主な活用サービス:

zooba AIヘルプデスク

従業員数

--

記事検索

会社名:

株式会社豊四季不動産

業種:

不動産業

都道府県:

千葉県・東京都

課題:

主な活用サービス:

zooba AIヘルプデスク

従業員数

--

記事検索

無料トライアル

当サービスは、機能を体験いただける無料トライアルをご用意しています。
トライアル中もサポート体制は変わらず、導入時の課題やご不明点についてもお気軽にご相談ください。

トライアルを開始する

arrow_forward

お問い合わせ・ご相談など

導入に関するご相談、機能の詳細確認、見積依頼など、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。
専任スタッフが迅速に対応し、最適なご提案をさせていただきます。

お問い合わせをする

chevron_right

資料ダウンロード

本サービスの詳細をまとめた製品紹介資料(PDF)をご提供しております。
機能一覧、ユースケース、導入効果、運用イメージなどを網羅しており、導入検討に必要な基本情報を一通りご確認いただけます。

資料をダウンロードする

chevron_right

©zooba, Inc.