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導入事例

AIヘルプデスクのその先へ。クラシルが考える「情シス業務をAIに任せる」次のステップ

AIヘルプデスクのその先へ。
クラシルが考える「情シス業務をAIに任せる」次のステップ

課題

・社内ナレッジだけでは解決できない問い合わせには、調査や一次切り分けが必要
・AIが正しい回答をしても、利用者がその回答を信用してよいか判断できないケースがある
・APIなどで自動化可能なシステム処理はすでに自動化しており、「人が確認・連絡する仕事」が残っている
・問い合わせから派生するタスクや進捗が別々に管理され、「あの件どうなった?」という確認が発生する

対応策

・問い合わせフローにzoobaを組み込み、回答だけでなく必要情報のヒアリングや一次切り分けにも活用
・zoobaのチケット管理を利用し、問い合わせ内容と回答履歴を一画面で管理
・自然言語で業務フローを構築できるオートメーションを先行検証
・zoobaへ集約したSaaS・IT資産情報を、将来の業務実行にも生かすための検証を開始

効果

・Notion AIによる事前検索を含む運用変更後、月200件程度だった問い合わせが月50〜80件程度に減少
・Notion AIで解決できなかった問い合わせのうち、13〜18%をzoobaが回答
・AIだけで解決できない場合も、一次切り分けを任せることで情シス側の調査着手を効率化
・問い合わせ内容と回答履歴をzooba上で一元的に確認できるようになり、チケット対応を効率化

クラシル株式会社では、Notion AIによる事前検索を含む運用変更後、月200件程度だった情シスへの問い合わせが月50〜80件程度に減少。Notion AIで解決できなかった問い合わせのうち、13〜18%をzoobaが回答しています。

「zooba AIヘルプデスク」を約2年間使い続ける中で、期待は問い合わせへの回答から、その後の確認や連絡、次に必要な作業の提案へと広がってきました。

AIヘルプデスクの現在の価値と課題、そして次にAIへ任せたい仕事について、情報システムセクションの山田さん、國井さんに伺いました。

【お話を伺った方】
山田 裕貴さん
クラシル株式会社
経営管理本部 情報システム部 情報システムセクション セクションマネージャー

國井 百萌さん
クラシル株式会社
経営管理本部 情報システム部 情報システムセクション

約2年使っても、「一次切り分けをしなくていい」のは大きい

Q: AIヘルプデスクを約2年間使って、現在の使い方に変化はありますか。

國井さん:大きく変わったのは、チケット管理です。

情シスへの問い合わせフローにはzoobaを組み込んでいるので、問い合わせはすべてzoobaを通ります。ただ、以前はzoobaのチケット管理を十分に使えていませんでした。

以前は問い合わせ内容を見て、回答履歴を確認するには別のところまで見に行く必要がありました。

今はzoobaのチケットの中で見られるので、あの一画面で完結するのがすごく楽です。

問い合わせ内容と対応状況を一覧で確認できるzoobaのチケット管理画面。
zoobaのチケット管理画面|問い合わせと対応状況を一覧化

Q: 回答だけでなく、一次切り分けにも効果を感じていますか。

山田さん:一次切り分けをやらなくていいのは、相変わらずすごく大きいです。

抽象的な問い合わせでも、一回zoobaが入って切り分けたり、必要な情報を出してくれます。

こちらはそのやり取りを見て、調べるところから始められる。

月200件から50〜80件へ。ただし「zoobaだけで減った」わけではない

クラシルでは、以前は月200件程度だった問い合わせが、現在は月50〜80件程度になっています。

ただし、問い合わせ前にまずNotion AIで調べることをルール化しており、そこで解決できなかったものだけが問い合わせとして上がってきます。

そのため、zoobaが対応する時点で、既存ナレッジでは簡単に解決できない問い合わせが多くなっています。その中でzoobaが回答できているのが、13〜18%です。

Q: この13〜18%という回答率を、どのように評価していますか。

山田さん:パーセンテージだけ見ると低く見えるかもしれないですが、Notion AIをくぐり抜けてきたものを15%くらい回答してくれている、と考えるとすごいよね、という話をしています。

ユーザーの行動が変わったのも、zoobaがいたからだと思っています。

zoobaに聞く前にもっと調べてもらおう、という意図になったので。zoobaがなかったら、そこまでやっていなかったかもしれません。

使い続けたからこそ出てきた、「合ってますボタンが欲しい」

クラシルが以前から要望しているのが、情シス側からAIの回答へ「この回答で合っています」とお墨付きを付ける機能です。

Q: 約2年間使い続ける中で、課題に感じていることはありますか。

山田さん:問い合わせした人からすると、zoobaの回答が合っているのかどうか分からないことがあるんです。

実際はzoobaの回答通りで合っているのに、解決したとも未解決とも押せず、ずっとこちらからの連絡を待ってしまう。

だから、我々やヘルプデスク担当者が「合ってます」と押せたら、問い合わせした人も安心できますよね。

オートメーションの先行検証で見えた、「向く仕事・向かない仕事」

クラシルでは現在、zoobaのオートメーションを先行して検証しています。

Slackで受け付けた依頼を、情シスの承認後にzoobaが自動実行する流れ。
Slackからのオートメーション実行フロー|承認後にzoobaが自動実行

Q: 検証を通じて、どのような可能性が見えてきましたか

山田さん:最初に試したテーマは、コードを書けばほかの方法でも実現できるものでした。

ただ、社内にはコードを書ける人ばかりではありません。総務などの他部署が自分たちの業務を自動化することを考えると、自然言語で作れることに大きな可能性を感じています。

Q: 具体的には、どのような点に魅力を感じましたか。

國井さん:検証を始めたきっかけの一つは、Slackチャンネル作成の自動化でした。

魅力的だと思ったのは、自然言語で作れるところと、新しくSlackアプリなどを作らなくていいところです。

必要ならzooba上でオン・オフできますし、特別なつなぎ込みをしなくても作れる。

クラシルではZapierなども使っていますが、他部署へ広げる際には、実装のハードルがありました。zoobaなら、自然言語で作れるので、より多くの部署が自分たちで活用できると思っています。

Q: 他部署へ展開する場合、管理面ではどうでしょうか。

山田さん:各部署がそれぞれ自動化ツールを使うと、情シス側で全体を管理しきれなくなります。

zoobaのオートメーションであれば、総務などの他部署が作ったものもzooba上で管理できる。情シスとしてガバナンスを効かせられるところが大きいと思っています。

次に任せたいのは、「人が少し確認・連絡する仕事」

Q: 現在、システムで自動化できる処理はどこまで対応できていますか。

山田さん:うちの場合、Oktaからプロビジョニングできるものなど、自動化できるところはほぼ全部やっています。

だから、自動化できなかった部分、人が介在しなければいけなかったところを、オートメーションでAIが動いてやってくれるともっと楽になります。

退職者が出たときには、セキュリティカードの対応状況を人が確認して報告する業務が残っています。PCを準備したときも、「受け取りに来てください」と本人へ自動で連絡できれば楽になります。

PCを交換するとき、エンジニアはUSキーがいいとかJISキーがいいとか、毎回聞いているんですよ。

でも台帳を見れば、この人が今何インチのUSキーを使っているか分かる。

だったら「同じものを用意したら?」とAIが出してくれれば、確認に行く手間が減りますよね。

→ 関連記事:SaaS・IT資産台帳の実環境を約1カ月で構築。クラシルがzoobaへ移行した理由

月1回、ほぼ1日かかる台帳更新も残っている

自動化の余地は、日々の細かな確認や連絡だけではありません。クラシルでは、定期的な台帳更新にも手作業が残っています。

Q: ほかに、自動化したい定期作業はありますか。

國井さん:現在も月1回、台帳の更新作業に一人がほぼ1日を使っています。ここが自動化できれば、月に約8時間を削減できます。

Q: アカウント削除に関する手作業もありますか。

山田さん:Oktaから自動でアカウントを削除できない社内ツールもあります。そうしたツールは、人がアカウントを削除した後にCSVを更新し直さなければならないので、そこも自動化できるといいですね。

「あの件どうなった?」までAIに答えてほしい

Q: 最終的には、どこまでAIに任せたいと考えていますか。

山田さん:極端なことを言うと、通常運用では、我々が事業部側のユーザーとコミュニケーションを取らなくても済むようになったら最高だと思います。

PCの在庫がなくて発注中なのか、誰かの返事を待っているのか、次に誰が何をしなければならないのか。担当者一人の頭の中にある状態を、zoobaに聞けば分かるようになると嬉しいですね。

zoobaに聞いたら「今ここまで進んでいて、何待ちです」「あなたがこれをやらないといけません」と教えてくれたら、めちゃくちゃ嬉しいですね。

Q: 問い合わせのチケットを閉じた後も、作業が残ることがあるのでしょうか。

山田さん:チケット自体はもうクローズでいいんだけど、タスクは残る、ということがあります。

一対多になったり、これが終わらないとこっちを進められない、ということもある。

それをzoobaに聞けば、今どんな状態なのか、これをやらなきゃ駄目だよ、と一歩踏み込んで教えてもらえるとありがたいです。

さらに、問い合わせが来た時点で、情シスがやるべきことをAIがタスクに分解してくれると嬉しいです。

過去の同じような問い合わせではどのように対応したのか、最初に何を確認すべきなのかまで提示してくれれば、調査に着手するコストも下げられると思います。

「AIヘルプデスク」から、「情シスの仕事を回すためのSaaS」へ

Q: そこまで実現すると、zoobaの位置づけ自体も変わりそうですね。

山田さん:変わりますね。多分、zoobaが中心に来ると思います。

Slackがコミュニケーションツールとしてあって、Notionがナレッジを貯める場所としてある。

その中で「あれどうなったっけ」と聞けたり、ちょっとしたサジェストまで来るようになったら、かなり変わると思います。

情シスの仕事の中心になってほしいですね。

AIヘルプデスクのSaaSとか、資産管理のSaaSではなくて、情シスの仕事を回すためのSaaSになってくれるとかっこいいなと思っています。


■クラシル株式会社
社名:クラシル株式会社(Kurashiru, Inc.)
代表取締役社長:堀江 裕介
設立:2014年4月
所在地:〒108-0023
東京都港区芝浦3丁目1-1
msb Tamachi 田町ステーションタワーN 23階

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